積立投資に全世界株式をお勧めするワケ

積立投資

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー。以下オルカン)が2018年に設定され、個人でも簡単に日本・先進国・新興国の株式に、時価総額に比例した割合で投資できるようになりました。

私は積立投資はオルカン1本で充分と考えており、つみたてNISAは全額オルカン、加えて、特定口座でも定期的に積立てています。

オルカン1本で充分と考える理由をQAの形で説明していきますので、ご興味のある項目からご覧ください。

Q1: 時代は米国株でしょ。米国株以外不要では?

A1-1: 長期的にはわからない

昨今は米国株の好調が目につきますが、長期的にみるとどうなのでしょうか?
例として、G7の過去20年の株価指数のリターンを見てみます。

株価指数年次リターン

ちょっと線が重なっており見づらいですが、必ずしもアメリカ(赤線)のリターンが常にトップではないことがわかるかと思います。

A1-2: 米国株の躍進が今後も進むなら、自動的に米国株の比率が増える

オルカンは全世界の時価総額比率で自動的にリバランスするため、今後も米国株が躍進する場合、自動的に米国株の比率が増えていきます。
現に、2019年3月~2022年3月で、徐々に米国株の比率が上がってきています。

2019年3月2019年9月2020年3月2020年9月2021年3月2021年9月2022年3月
米国株比率55.0%55.8%56.6%58.3%57.3%59.6%61.4%
オルカンに占める米国株の比率。目論見書より作成

もともと5割以上が米国株ですし、今後も時価総額に合わせ自動でリバランスされるので、オルカンで充分かなという考えです。

Q2: 債券など株式以外は組み入れなくていいの?

A2-1: 長期投資では株式の成長率が魅力

株式は短期的には値動きが大きいものの、長期で見ると債券などに比べ大きなリターンが魅力です。
逆に、債券ではインフレ時にマイナスになる恐れもあります。

積立投資では長期投資を前提とするため、株式のみで充分と考えます。

NightWalker’s Investment Blog 株式のバイアンドホールドだけでいいと思わず思ってしまう例の図を描いてみました。2022/2 より引用

A2-2: リスクを下げたいなら投資額自体を下げるほうがいい

オルカンは多くの銘柄が入っているとはいえ株式ですから、値動きはどうしても大きいです。
この値動きが気になるのであれば、リスクの取りすぎと考えられます。
そのような場合、
・リスク資産に債券なども含め、値動きを小さくする
・投資額自体を抑え、無リスク資産(現金など)を増やす
の2つの方法が考えられます。

A2-1で述べたように、長期投資を考えると株式で充分と考えるため、「投資額自体を抑え、無リスク資産(現金など)を増やす」ことをお勧めします。

A2-3: それでも心配なら8資産/4資産均等でもよい

オルカンと無リスク資産(現金)を合わせて考えるといっても、やはり値動きが気になる方もいるかと思います。
そのような場合は、債券も含まれているeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)や、ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)などがよいでしょう。

Q3: 自分でアセットアロケーションを考えて組み合わせたほうがいいのでは?

A3-1: リバランスって意外と難しい

自身でアセットアロケーションを考え、その割合でファンドを組み合わせ運用していたとします。
しかし、運用を続けると当初の目標割合から変わってくるため、リバランスを行う必要があります。

このリバランス、値段が上がっている銘柄を売って値段が下がっている銘柄を買うのですが、
・値段が上がっている銘柄を売ることにより税金がかかることに対する抵抗感
・値段が下がっている銘柄を買うことに対する抵抗感
が生まれ、実行が難しい場合があります。

また、そもそもつみたてNISAでは売却しても枠は復活しないため、リバランス自体を行うことができません。

その点、バランスファンドであるオルカンであれば、自動でリバランスを行ってくれるため心配いりません♪

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