何かと議論になりがちな年金ですが、「保険料」を納付していることからもわかるように、その本質は保険です。
保険というと、自動車保険や医療保険などが思い浮かぶかと思います。
自動車保険は自動車事故に、医療保険は病気やけがの治療に備えるように、保険とは何らかのリスクに対して備えるものです。
では年金はいったい何に備えているのでしょうか?
- 年金の本質は保険である
- 年金は3つのリスクをカバーする
- 長生きするリスク
- 障害を負うリスク
- 死亡するリスク
長生きするリスクに備える~老齢年金~
長生きがリスクなの?と疑問を持つ人もいるかと思いますが、金銭的な意味ではリスクとなります。
長生きすると、その分生活費などが多くかかります。
また、自分が何歳まで生きるのかわからなければ、必要な金額もわからず、自力で備えることができません。
その点、年金は一生涯(死ぬまで)受け取ることができますので、長生きの金銭的なリスクに備えることができます。
障害を負うリスクに備える~障害年金~
病気やけがによって、生活や仕事などに制限が発生した場合に備える保険です。
障害を負って働けなくなったとしても、生活していくにはお金が必要です。
そのような場合に、年金に加入していればお金を受け取ることができます。
なお、障害年金は現役世代でも受給できます。
受給できる金額は、障害の重さなどに応じて変わります。
死亡するリスクに備える~遺族年金~
家計を支えていた方が亡くなった場合に備える保険です。
残された家族(遺族)は収入がなくなり、生活できなくなる恐れがありますが、遺族年金が支給され、それを生活費に充てることができます。
受給できる金額は、家族構成(子供の数や年齢)などによって変わります。
なお、現役世代、(老齢)年金受給世代のどちらでも受給できます。
このリスクに対して、自分で生命保険に加入している方も多いかと思います。
その保険料の設定の際に、遺族年金が受給できることを考慮していない場合は、受給できる金額、必要な金額を見直すことで、保険料を抑えることができます。
まとめ
この記事では、年金が実は保険であること、また、どんなリスクに備えているかを紹介しました。
年金が保険であることを理解すると、年金に関する議論がわかりやすくなります。
(積立式では成り立たない理由など)
みなさんの年金理解の一助になれば幸いです。
なお、年金についてより詳しく知りたい方は下記の本がおすすめです。
こちらの本はより詳細を知ることができます。
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